Port du tigre

愛してやまないオリンピック・ドゥ・マルセイユについて。

ル・クラスィク 7年ぶりの悲願へ。

 久しぶりの更新になります。

体調が優れないまま繁忙期の勤務を続けていた為、気力という気力が失われておりました。ただ、マルセイエーでありながらこの一戦を語らずして何の為のブログか?ということで本日の記事とさせていただきます。

 

7年以上勝利を挙げていない「ライバル」

記事のタイトルにもある「ル・クラスィク(Le Classique)」とは、OMとパリ・サン=ジェルマンが対戦するダービーマッチのことです。最も有名であろう2大サッカークラブの激突である「エル・クラシコ」のフランス版であり、OMにとって最も重要な試合です。そんな一戦でありながら、2011-12シーズン以降PSG相手に辛酸を舐め続けているのが現状です。

 

歴史を打ち破る為に必要なこと。

OMは"DROIT AU BUT"というチームスローガンを掲げており、攻撃的であることを現地の熱狂的なマルセイエー達も願っていますし、そうでなければ納得しません。私が今までのダービーを見る限り、支配されることはあってもドン引きのカウンターサッカーはしない…そう感じています(リュディ・ガルシア監督就任直後の一戦を除いて)。今回も恐らく圧倒的な力を持つPSGに試合を支配されるでしょうし、多少は守備的にならざるを得ません。ただ、前半早い段階での失点をせずに乗り切ることが出来れば好機は見出せます。チャンピオンズリーグ敗退のショックにクラブが未だ包まれる中、現地サポーターが前半30分応援をボイコットするという話も出ています。この時間帯に攻め込み、パルク・デ・プランスを更にマイナスなムードに染め上げる必要があります。PSGはミッドウィークにディジョン戦を戦っている分、試合勘ではアドバンテージがあります。こちらが試合の入り方に失敗すると、一気に崩れかねません。その為開始直後から猛攻を仕掛けることが勝利の為に必要な1ピースです。

 

ただただ勝って欲しい。存分に1試合に入れ込み過ぎるのみ。

近年で唯一勝利に最も近いた2017-18シーズンのホームでのダービーでも、後半アディショナルタイムに追い付かれる失態を演じています。新参者の私ですら途轍もない悔しさを味わった一戦でした。そして今、チームは新戦力と若手の台頭で逆転でのチャンピオンズリーグ出場圏獲得を狙っています。チームが次のステップに進む為にも、最大のライバルを倒さなければ欧州の表舞台に躍り出ることはできません。「準強豪」からも抜け出せないでしょう。全てのマルセイエーが願うダービーでの勝利。感情のコントロールができなくなる程思いっきり入れ込み、歓喜の思いを爆発させたいと思います。Allez l'OM!!!!

リーグ・アン第26節 vsスタッド・レンヌ戦に向けて

前節のアミアンSC戦では、2-0で勝利を収めるも左右に揺さぶられると脆いことを改めて露呈したOM。

今節対戦するスタッド・レンヌは、UEFAヨーロッパリーグ・ラウンド32にてスペインのレアル・ベティスを破り勢いに乗っています。OMは4連勝を懸けて、レンヌの本拠地であるスタッド・ドゥ・ラ・ルート・デ・ロリアンに乗り込みます。

 

間違いなくあるであろう疲労。試合の進め方がカギになる。

前述のとおりレンヌはヨーロッパリーグを戦っています。試合が行われたのは日本時間2月22日(金)午前2時30分。今節は同2月25日(月)午前1時キックオフ。勢いこそあれど、アウェイで繰り広げた激闘の疲労は蓄積されている筈です。メンタル的にはレンヌが上回るかも知れませんが、OMとて上位争いの真っただ中。怪我人も内転筋を痛めてしまったストロートマンのみ。コンディションの優位を活かして、試合を巧く運びたいですね。疲労が溜まっていることから、後半になれば必ずその影響は表れます。ホームの大声援を受けて一気呵成に来るであろう前半をいなすことができれば、勝率はグッと上がるのではないでしょうか。

 

ポジポイント①~コンディションと連携が万全ではないであろうバロテッリの躍動~

前節でもゴールを決め、加入4試合で3得点と爆発しているFWマリオ・バロテッリ。しかし試合中には、自らへのパスを巡って何度もチームメイトとやり取りとする場面が見られました。ガルシア監督もインタビューで度々答えていますが(実況アナウンサーの西達彦さん談)、まだまだ連携・コンディション共に万全ではないとのことです。逆を返せば、そんな状態でも得点を量産してくれているということ。試合を観る限りでもツートップの相方を務めるFWヴァレール・ジェルマンの献身性もあり、現在採用している4-4-2のフォーメーションとの親和性は高そうな印象を受けます。視野が広くて身体も強く、シュートやパスの上手さも兼ね備えている彼は、相手を選ばないFWであると考えています。今節も大暴れに期待しましょう!(ただし大暴れして退場だけは勘弁・・・)

 

ポジポイント②~若手CBの成長~

ここ最近のOMはラミが軸となり、相方はロランドか本職がボランチであるルイス・グスタヴォが務めていました。しかしラミが怪我で離脱して以降は、コンディション等の影響でメンバーを完全に固定できるまでには至っていませんでした。しかし、未勝利地獄を抜け出した辺りから新加入のドゥイエ・チャレタ・ツァルとユース出身のブバカル・カマラが頭角を表します。カマラは若手とは思えない落ち着きと、ボール捌きの巧さを買われボランチサイドバックで出場することが殆どでした。しかし、ここに来て本職のCBでも存在感を出し始めています。ツァルは空中戦に絶対の強さを持つ若きクロアチア代表選手です。去年の夏に加入した当時は期待されながらもチームに馴染めていない印象でしたが、今ではすっかり欠かせない選手になりました。最後列からのビルドアップも苦にしない彼らの台頭は、激しさを増す上位争いに身を置くチームにあって非常に大きなものになっています。

 

対するレンヌは元祖天才のアテム・ベナルファや爆速サイドアタッカーであるイスマイラ・サールを擁し、OMディフェンスの脅威になり続けるでしょう。しかし、逆転でのCL圏内を目指すOMは連勝し続けなければなりません。今夜も勝って、さあ4連勝だ!Allez l'OM!!

このブログについて

ごあいさつ

初めまして。虎港と申します。

右記の通り、3つものスポーツチームを応援している人間です。当然この3チームの話題が主たるものになるのですが、意図的にOM(=マルセイユの愛称)色を強めています。これは日本国内に於いてOMというチームや、フランスのサッカーリーグそのものの認知度が低いと感じたことに起因しています。

OMサポーター歴は15-16シーズンの途中からと短いです。また、サッカー観戦歴はマリノスサポーターを始めた2006年からですが、今の今まで勝敗とゴールに一喜一憂してきただけなので戦術についての造詣はお察し下さい。2000年から阪神を応援し始めた野球についても同じです。

今や多くの方が戦術やワンプレーの分析に知識を持っており、footballistaさんなどの雑誌もある中、私が戦術についても論じても毒にも薬にもなりません。

このブログでスポーツの話題を取り上げる目的は、熱くチームを応援する中で生まれた感情を伝えることが目的です。そこで最初にお伝えしておきたいことは、筆者は心が非常に弱い人間であるということです。自分に自信がなく、自己肯定感もほぼありません。時に、なんてレベルではなく試合中に諦めますし、声を荒げます。そしてそんな自分を試合後に自己嫌悪してしまうのです。そんな自分が吐き出す醜い感情さえも、スポーツという一種の麻薬によって美しいものに染め上げられます。スポーツで怒り、悲しむ醜い自分すら愛おしくてたまらない・・・こんな狂った気持ちに共感していただける(変わり者な)方を、日本に於いてはマイノリティーなOMサポに引き込んでしまえたらなぁと考えております。認知度が低いOMを取り上げることによって、何か開ける道があるかも知れないという助平心も持ちつつ。

 

フランスリーグ、OMと日本

フランスのリーグといえば、日本人的にはル・マンというクラブで松井大輔選手が活躍していた印象の強い方が多いのではないでしょうか。

また、パリ・サン=ジェルマンFCという欧州でも屈指の実力を持つクラブや育成に定評がありつつも常に上位争いに食い込むオリンピック・リヨンASモナコFCのイメージを持っている方もたくさんいらっしゃることでしょう。

ありがたいことに日本人選手も増えており、贔屓であるOMには2016-17シーズンより酒井宏樹選手が在籍しています。他にも川島永嗣選手(16-17シーズンよりFCメス、18-19シーズンよりRCストラスブール)、昌子源選手(18-19シーズンよりトゥールーズFC)、澤井直人選手(18-19シーズンよりACアジャクシオ)といった面々がフランスリーグで奮闘中。かつてはFCロリアンのセカンドチームに山口瑠伊選手も籍を置いていました。

それでもフランスリーグは「存在は知られている」程度で、サポーターの数としては所謂4大リーグのチームよりもかなり少ない印象です。正確な統計を出している訳ではないのであくまで私の印象論になってしまいます。しかし、実際にそれを肌で感じた瞬間がありました。その瞬間とは17-18シーズンのUEFAヨーロッパリーグ勝戦の日です。対戦カードはOMとスペインのアトレティコ・マドリー。私は「OMShuriken」という日本のOMサポータークラブの方より誘いを受けて、渋谷のスポーツバーで行われる観戦会へ赴きました。そこは日本なのにフランスの、いやマルセイユの熱気で満ち溢れていたのです。言葉が分からずとも、OMという共通の言語で彼らと感情を共にできる喜びや感動を心の底から覚えました。しかし、日本人のOMサポーターは私を含め数えるほどしかいませんでした。

当然対戦相手であるアトレティコ陣営のスペースも設けられています。アトレティコを応援しているサポーターの中に勿論外国人の方はいましたが、多くは日本人サポーターでした。

私はOMを贔屓しているので当たり前ですが、日本人サポーターが多いアトレティコ陣営よりも外国人の方が多いOMサポーターの雰囲気に魅力を感じました。しかし同時に、「OMでしか感じ得ないであろうこの熱気を、日本人のサッカーファンにも感じてほしい!」「日本人OMサポーターも、もっと増えないかな?」とも思いました。この思いが、ブログ開設につながっているもう一つの理由でもあります。

 

さいごに・・・OMと阪神タイガース酷似論!?

OMは、私が贔屓しているチームの一つである阪神タイガースと似通っていると感じています。

・熱いファン気質(両チームとも地域に深く根付き、熱狂的な支持層を持っている。)

・首都のチームがライバル(阪神は巨人、OMはパリSG。方や通算、方や近年の違いはあるが対戦成績で水をあけられているところまで似ている。)

・決して弱小ではなく歴史ある名門だが、低迷期があったりここぞの場面でズッコケる。

・上記の様に決して一番手のチームではないが、愛すべきダメ息子感がありついつい応援してしまう魅力がある。

 

こんな可愛い?OM、応援してみませんか。